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イワンファームのこと

 イワンファームが開園した。 と言っても、夫婦で経営する小規模な菜園で、かつこの時期でもあるため、知る人ぞ知る、まことにひそやかな開園となった。
 園主は、森山大輔さん。この町に一家5人で移り住んで、3年ほどになる。以前は、都内の外資系証券会社に勤務。リーマンショックが契機となり、東日本震災がその背中を地方へと押したそうだ。まったく思い切った転身だ、と云うと、彼から、人のこと言えないでしょ、と返されるのだが、夫婦ふたりで来た我々と違って、育ち盛りの子が3人居る。まったく思い切った。

 無農薬、有機栽培で、しかも固定種によって野菜や米をつくり、それを会員制で通信販売していこうと考えている。
 移住準備の段階から接し、私が感心しているのは、彼が軟らかくも軸をぶらさないことだ。
 帰農を目指してやってくる移住者のほとんどは、当初、無農薬、有機、あるいは不耕起などを、呪文のように唱える。しかし、それから研修に入り、農業法人等で実習し、数年経つと、さすがにその難しさに気づくようになり、その呪文が聞こえなくなる。作るのが難しいのではない。ロット量が揃わず、大きなや形が均質でない、そういう野菜を商売にするのが至難である。なかには、農薬を適正利用して何が悪い、と改宗する人もいる。まったく悪くはない、だが、ブレを感じる。
 彼はブレない。移住前と園主になった今とで、やろうとしていることに変わりがない。かたくなな信念というわけでもない。むしろ、初めから、まあ、そう云いながら少しはやっちゃうかも知れませんけどね、とかなり柔らかい。
 彼のつくる野菜の定義は、きっと「いのち」であり「つながり」であり、そして自然界の非均質な多様性にあるのだろう。つまり、無農薬や有機や固定種での栽培が目的なのではなく、安心で安全でおいしいこと、自分の子どもたちにも堂々と食べさせられるものであること、が大事なのである。
 この良い加減さがブレない秘訣になっているし、彼なら必ずその目的を達成するだろうと感じている。

 私の店でも春になったら、イワンファームの野菜を仕入れることにした。
 生産者は消費者と直接つながるべきである。消費側の声を、たとえそれが厳しいものであっても、きちんと生産者に届けることが大事だし、生産者は、そういう声を財産として受け止めることで力をつけていく。
 どうか、みなさんにもイワンファームを応援して欲しい。
 新・農業人フェアにも参加しています。
 http://shin-nougyoujin.hatalike.jp/customer/fair.html
 まずはパンフレットだけでも取り寄せてみてください。

イワンファーム
〒018-2407
秋田県山本郡三種町浜田字堂前114-1
Tel & Fax.0185-88-8644
E-Mail.info@ivanfarm.com
URL.http://ivanfarm.com/(準備中)

野菜セットS,M,L / 毎週配送、隔週配送 4,000~12,000円 –税込み、月額、送料別

イワンファーム
ねっ、いい野菜つくりそうでしょ

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